夏の憂鬱

 

もうすぐ冬が終わる。

それが、少し寂しい。

 

理由はいくつかあるんだけれど、まずひとつめの理由が虫がいないのが良かった。

 

私の住む地域は田舎で、夏になると羽虫といって、細かい虫が少しの隙間や、ちょっとした間から鬼のように入ってきて、もう本当にこれはイライラするのだ。

 

自分ひとりが調節していて気を付けていても、家族が無関心、不用心だったらもう終わりだ。

泣き叫びながらどの窓、網戸に隙間があるか調べ、自分の部屋に集まった羽虫の死骸を掃除機で吸い込まなければならない。泣きながら。

 

あぁもう想像するだけで嫌になってきた。

夏までに、引っ越したいとさえ思ってきた。なんか地獄だねぇ。気持ちが。